教諭の懲戒免職取り消し 飲酒運転で佐賀地裁

教諭の懲戒免職取り消し 飲酒運転で佐賀地裁
2008/12/12 17:29更新 産経新聞

 飲酒運転による懲戒免職処分は厳しすぎるとして、佐賀県立高校の元教諭の男性(39)が県教育委員会の処分取り消しを求めた訴訟の判決で、佐賀地裁の神山隆一裁判長は12日、「懲戒免職は、飲酒運転への社会的非難の高まりを考慮してもあまりにも過酷だ」として請求を認めた。

 道交法は、呼気1リットルから検出されるアルコール濃度が0・15ミリグラム以上の場合を酒気帯び運転と規定。判決理由で神山裁判長は、運転の翌朝に検出された男性のアルコール濃度が0・07ミリグラムだった点を指摘し、「酒気帯び運転に至らない程度のアルコールを身体に保有して運転したにすぎない」と述べた。

 県側は、男性が運転していたときの血中アルコール濃度は酒気帯び運転に相当すると推定した鑑定書を提出していたが、神山裁判長は「飲酒量や時間に裏付けがなく、信用性は疑問だ」と退けた。

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