先生の0・5%が不合格…教員免許更新の予備講習

先生の0・5%が不合格…教員免許更新の予備講習
2009年4月20日23時2分配信 読売新聞

 教員の質を保つことを目的に10年に1度の講習・試験を課す教員免許更新制で、今年4月のスタートを前に昨年度、130の大学などで試験的に予備講習が行われ、延べ4万5000人の教員が受講し、このうち同248人(0・55%)が不合格とされたことが20日、文部科学省のまとめで分かった。

 更新制は指導力不足教師を排除するのが目的ではないが、専門家からは、不合格の原因を分析する必要があるとの指摘が出ている。

 同省によると、予備講習は130の大学や独立行政法人などが実施。2010年度末までに教員免許の有効期限を迎える現職教員のうち、希望者約1万2000人が複数回受講した。合格者は手続きをすれば免許が更新される。

 全国の現職教員は約110万人、免許保持者を含めると約500万人。現職教員は年約10万人が期限を迎え、講習の対象になる。

 今回不認定とされた248人の内訳は、受講時間が不足していたり、受講後の履修認定試験を受けなかったりした人が212人、同試験を受けたものの合格できなかった人が36人だった。

 教員免許制度に詳しい九州大の八尾坂修教授は「不合格者は本講習を受ければ、合格する可能性があるが、予備講習の結果は資質に問題があることを示しており、学校や教委は慎重な対応が求められる」と指摘している。

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