飯田市教委:外国人講師派遣事業問題 6年間、偽装請負か 市教委認める /長野

飯田市教委:外国人講師派遣事業問題 6年間、偽装請負か 市教委認める /長野
2009年5月30日13時1分配信 毎日新聞

 飯田市教委の外国人講師派遣事業をめぐる問題で、市教委は29日の会見で、89年度から6年間、委託先の業者が労働者派遣法で禁止されている「偽装請負」状態で講師を派遣していた可能性があると明らかにした。「法律を全く調べていなかった。違法と分からなかった」と認めた。一方、市教委は業者への支出を委託費から報償費に切り替えた95年度以降、業者が職業安定法で必要な国の許可なく講師を紹介していたことを長野労働局に報告。報償費の支払いは当面停止するという。
 市教委は同事業を始めた89年度から94年度まで、業者が雇った英語講師を市内の中学校で勤務させる請負契約を締結。業者と文書で「講師は学校長の指示に従う」と取り決めた。
 しかし請負契約では講師への指揮・命令の権限は業者にあり、請負先(学校)にはない。取り決めは請負先での命令・指揮を禁じた労働者派遣法違反に当たる可能性がある。市教委は基礎的な法的課題を整理せず、当初から20年間「違法状態」を続けていたことになる。【仲村隆】

5月30日朝刊

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする