損賠提訴:「柔道の授業で障害」 女性が水俣市を /熊本
2009年6月18日17時2分配信 毎日新聞
水俣市の市立中学校で柔道の時間にけがをしたのは学校側が安全配慮義務を怠ったためだとして、当時3年生だった市内の女性(19)が市を相手取り、3100万円の損害賠償を求めて熊本地裁に提訴した。
提訴は5日付。訴状によると05年10月、女性は柔道の授業中に生徒同士で技を掛け合っていて受け身を取れずに右手を床につき、けがをした。1カ月間入院し、今も関節機能の障害や激しい痛みが残っているという。
女性に柔道の経験はなく、ダンスとの選択授業だったため希望していなかったが、男性教諭は「自分も柔道の段位を取った」などとして全員にさせるようにしていた。
女性側は「テキストを使うなどした受け身の注意点の詳しい説明はなく、投げる技術が未熟な生徒同士で技を掛けさせるなど安全配慮義務を怠っていた」と主張している。
水俣市教委は「弁護士と相談して対応を検討していきたい」としている。【遠山和宏】
6月18日朝刊