牛の乳殴り乳減らす…別れた妻への「嫌がらせ」
2009年6月23日8時1分配信 スポーツ報知
計19頭もの乳牛の乳房を金属バットで殴って搾乳量を減らしたなどとして、岡山県警真庭署は22日、威力業務妨害・器物損壊容疑などで県立岡山養護学校教諭・林伸一容疑者(41)を逮捕した。被害にあった牛舎は、08年に離婚した元妻(40)の実家が経営。林容疑者は「嫌がらせをしようと思った」などと供述している。
真庭署によると、林容疑者は5月16日深夜、岡山県真庭市の酪農業男性(68)が経営する牛舎に侵入して乳牛11頭の乳房をスコップで殴り、18日と29日にも、同様に計8頭の乳房を自宅から持ち出した金属バットで殴打。さらに搾乳器のホースを切断するなどして、搾乳作業を妨害した疑いが持たれている。
同署によると、牛舎では5月17日以降、牛から採れる牛乳に血が混じったり、ストレスから牛乳が出なくなる被害が発生し、1日の搾乳量は約半分に激減。出荷による収益、修理代、牛の治療費なども含めると被害総額は約60万円に上る。
牛舎は、林容疑者が08年に離婚し、子供の親権などについて調停中になっている元妻の実家が経営。同容疑者は「嫌がらせをしようと思ったが、業務を妨害するつもりはなかった」などと供述している。
被害の報告を受けた同署は5月31日、張り込み捜査を行い、金属バットを持って牛舎に侵入した林容疑者を建造物侵入容疑で現行犯逮捕した。牛舎では昨年10月ごろから燃料タンクに水を入れられたり、牛の目が突かれるなどの被害が相次いでいたため、同署は余罪を追及している。
県内の中学校から1年前に養護学校に赴任した林容疑者は、知的障害を持つ生徒児童の教育を行っていた。校長は「ビックリしています。マジメにいちずに働いていたんですが…」と話した。面談で私生活についての悩みを語っていたため、学校側からアドバイスを与えていたという。