日教組への使用拒否 プリンスホテル敗訴 東京地裁判決 3億円支払い命令
2009年7月29日7時57分配信 産経新聞
グランドプリンスホテル新高輪(東京都港区)が昨年2月に予定されていた日本教職員組合(日教組)の教育研究全国集会の会場使用などを拒否した問題で、日教組や組合員がプリンス側に慰謝料など計約3億円の損害賠償と謝罪広告の掲載を求めた訴訟の判決が28日、東京地裁であった。河野清孝裁判長は請求通りプリンス側に約3億円の支払いと全国紙5紙への謝罪広告の掲載を命じた。プリンス側は控訴する方針。
河野裁判長は、教研集会は日教組の重要な集会であり、「開催できないことで、日教組に対する社会的評価の基礎が脅かされた」と指摘。使用を認めた裁判所の仮処分にも従わないなど「司法制度を無視し、違法性は著しい」とプリンス側を非難した。
また、プリンス側がホームページに反論を掲載したことなどで、日教組の名誉を傷付けたとして、謝罪広告の掲載も命じた。
判決によると、日教組は平成19年5月、グランドプリンスホテル新高輪と使用申し込み契約を結んだが、プリンス側は同年11月に契約を解除。日教組は会場の使用を求めて仮処分申請し東京高裁が会場使用を認める決定を出したがプリンス側は従わなかった。問題をめぐっては、警視庁が旅館業法違反の疑いで、プリンスホテルの社長ら4人を書類送検している。
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<日教組訴訟>プリンスホテル側が控訴
2009年7月29日19時59分配信 毎日新聞
グランドプリンスホテル新高輪(東京都港区)に全国集会の会場使用を拒否された日本教職員組合(日教組)が、ホテルを経営するプリンスホテルと役員12人に約3億円の賠償を求めた訴訟で、ホテル側は29日、全額の支払いを命じた東京地裁判決(28日)を不服として控訴した。