<文章盗用>福岡教育大准教授が有料教材に 代金全額返還

<文章盗用>福岡教育大准教授が有料教材に 代金全額返還
2009年7月31日23時31分配信 毎日新聞

 福岡教育大(福岡県宗像市、大後(おおご)忠志学長)は31日、男性准教授が一般出版物の文章を著作権者に無許諾で、学生に有償販売した自作のテキスト教材に使っていたと発表した。大学側は文章の盗用と判断。複製・転載の許諾手続きをさせた上で、教材の販売代金計59万3300円を全額返還させる。

 福教大によると、准教授は一般出版物から複数個所について著作権者の承諾を得ず、複製・転載していた。05〜08年度、大学の研究費約61万円を使って、15種類の教材計1561部を学内で作り、計674部を販売。販売代金のうち約43万円を学生らが大学で使う消耗品代などに充て、残りを本人が保管していた。私的な流用はないという。

 昨年11月、内部通報を受けて学内に研究活動不正防止調査委員会(委員長、岡俊房理事)を設置。准教授から3回にわたって事情を聴いたところ、盗用を認めた上で、「有償にした方が教材を大事にするなど教育的効果がある」などと釈明している。大後学長は「関係者に深くおわびする。調査結果を踏まえ厳正に処分する」と話していた。【中原剛】

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