<生徒情報紛失>4カ月報告せず 東京・田無特別支援学校

<生徒情報紛失>4カ月報告せず 東京・田無特別支援学校
2009年8月25日13時9分配信 毎日新聞

 東京都教育委員会は25日、都立田無特別支援学校(西東京市、森崎正和校長)が、高等部の男子生徒1人の個人情報ファイル1冊を紛失したと発表した。この生徒に関するほぼすべての資料をとじたもので、成育歴や障害名も記録されている。同校は4カ月にわたって都教委に報告せず、生徒の保護者にも伝えていなかった。

 紛失したのは、入学願書や入学相談面接票、指導に関する調査書などの文書。都教委によると、同校で紛失が発覚したのは今年4月13日で、担任教諭が鍵付きの保管庫からなくなっていることに気づいた。森崎校長は直後に報告を受け、職員全員で校内を捜したが、見つからなかったという。

 今月上旬、「特別支援学校で生徒の個人情報ファイルが紛失した」との匿名情報があり、これを契機に都教委がファイル保管状況を一斉に調査。今月14日に電話での問い合わせを受けた際、副校長が初めて報告したという。その後、同校は盗難の可能性があるとして警視庁田無署に被害届を提出した。25日午後、全校保護者会を開き、説明と謝罪を行う。

 都教委は「4カ月あまりたってから事態が明らかになるなど学校の対応に問題がある」としている。森崎校長は記者会見で「捜せば出てくると思っていた。私の判断ミス。絶対にあってはならない問題で深くおわびします」と話した。【鮎川耕史】

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