「覚せい剤半年前から」 使用容疑 逮捕の熊工教諭供述 熊本県警調べ
2009年8月28日7時8分配信 西日本新聞
熊本県警に覚せい剤取締法違反(使用)容疑で逮捕された熊本工高教諭の里野寿一容疑者(33)=熊本市健軍=が「半年くらい前から注射器を使い覚せい剤を打っていた」と供述していることが27日、捜査関係者への取材で分かった。県警は28日にも熊本工など数カ所を捜索し、覚せい剤の入手先や使用状況を調べる。
熊本県教委によると、教職員が覚せい剤使用容疑で逮捕されたのは初めて。里野教諭は1994年の選抜高校野球に4番打者として出場。2000年から7年間、OBとして打撃コーチをしていた。野球部は強豪として知られ、今夏の全国高校野球選手権大会にも3年ぶり19回目の出場を果たしていた。
逮捕容疑は8月中旬ごろ、覚せい剤を使用した疑い。任意の尿検査で覚せい剤反応が出たほか、左腕に複数の注射痕があるという。
里野教諭は「25日に自宅外で覚せい剤を打った」とも供述。26日に面識のない大学院生宅マンションに侵入、学生に「追われている。かくまってくれ」と言い、トイレに立てこもった住居侵入容疑で現行犯逮捕された。県警は、覚せい剤使用との関連も調べている。
熊本工の拾雄(ひろお)正光校長は27日午後、記者会見し「県民や生徒、保護者の信頼を著しく損ね、おわびのしようがない」と陳謝。「毎日接する職員も異常な様子は全く感じなかった。覚せい剤使用など想定外で、思いもつかなかった」と話した。
熊本県内では、23日に大麻取締法違反容疑で私立高校3年の男子生徒が逮捕されている。
=2009/08/28付 西日本新聞朝刊=