郡山女子大付高パワハラ訴訟:学校と元教師和解 /福島
2009年10月17日13時1分配信 毎日新聞
郡山女子大付属高校(郡山市)の元音楽教師の男性(48)が「上司から不当な嫌がらせやいじめ(パワーハラスメント)を受け、退職に追い込まれた」として、同校を経営する学校法人「郡山開成学園」と理事長ら2人を相手取り、地位確認と退職後の給与など総額3190万円を求めた訴訟は16日、福島地裁郡山支部(清水響裁判長)で和解が成立した。学園側は、マーチングバンド部の顧問をしていた男性が生徒へのセクハラや部費の使い込みの責任を取って辞めたものではないことを認め、和解金100万円を支払う。
和解条項として、同部が全国大会での多数の入賞に男性が貢献したことを認める−−なども盛り込まれた。同支部の和解案を原告、被告の双方が受け入れた。原告代理人の児玉勇二弁護士は「セクハラや使い込みがでっち上げだったと被告が認めたもので実質的な勝訴」としている。
訴状によると、男性は同校に在職中の05年5〜6月、セクハラなどの疑いをかけられ、当時の理事長や副校長に退職を迫られた。退職後もうわさを流されて再就職ができないとし、昨年2月に提訴した。同学園広報室は「特にコメントすることはない」と話している。【坂本智尚】
10月17日朝刊