大田高の卒業生会会計着服:県立学校の県費外会計「不正支出なし」−−県教委 /島根
2009年11月17日16時1分配信 毎日新聞
◇改善指導校は多数
県立大田高の元男性教諭が卒業生会会計から約750万円を着服していた問題を受け、県教委は全県立学校54校について、同窓会費やPTA費、学級費など県費以外でまかなわれている会計について調査。16日開かれた県教委会議で「不正支出はなかった」と、委員らに報告した。
調査は10月9〜28日、県教委職員が各高校、特別支援学校に出向き、学年学級費や生徒会費、修学旅行費など「学校徴収金会計」と、PTA費や周年記念事業費などの「団体会計」の2種類計1139会計について帳簿の点検と聞き取りを行った。
その結果、「不正支出」はなかったが、周年事業などで使い残した残金を学校以外に委任できなかった学校が17校、会計ごとの帳簿を整備していない学校が2校あったという。また、大田高では通帳、印鑑、帳簿の担当者同士の引き継ぎが、人事異動の際にきちんと行われていなかったことも報告された。
このほか「不適切」とはいえないまでも改善指導が必要な学校が多数あったとして、県教委では引き続き指導。来年度から、全県立校を対象に年1回、訪問による会計処理点検を行うとした。【鈴木健太郎】
11月17日朝刊