特別支援学級わいせつ免職:副校長、事実否定 隠ぺい体質明らかに /栃木
2009年11月29日13時1分配信 毎日新聞
学校内で特別支援学級の女子の胸を触るわいせつ行為があったとして、県教育委員会が男性元教諭(58)を懲戒免職処分にした問題で、毎日新聞は27日、元教諭が勤務していた学校を取材した。取材に応じた男性副校長は同校でわいせつ行為があった事実を否定した。毎日新聞では、複数の取材先から同校で事実があったことを確認している。宇都宮市教委によると、同校は元教諭が懲戒免職になった後も、事態を説明する保護者会などを開いていない。学校幹部は事実すら認めず、虚偽の発言を押し通しており、学校現場での隠ぺい体質を露呈した。【葛西大博】
今回の問題で、県教委は監督責任として男性元教諭の勤務校の校長を減給1カ月の懲戒処分にし、市教委は教頭を文書訓告にした。同市は市の規則で、教頭のことを副校長という名称で呼んでいる。
27日、元教諭の学校で副校長を取材。「わいせつ行為をしたのは同校の教諭とは異なるのか」との問いに、副校長は「はい。どこからそんな話を聞いたのか。風評被害とかあると非常に困る」と語り、事実関係を全面否定した。
市教委や県教委の説明では、元教諭は9月28日午後0時半ごろ、教室内で少人数指導をしていた際に、シャツの上から右手で女子の右胸を触った。
市教委、県教委ともこれまで開いた会見では、保護者の強い要望とプライバシー配慮を理由に、元教諭の勤務先が小学校か中学校かを明らかにしていない。27日に改めて取材したところ、問題があった学校に関して、市教委の担当課長は、「答えられない」と回答した。県教委の担当課長は「そうだとも、違うとも言えない」と述べた。
11月29日朝刊