滞納生徒の通帳を管理、バイト代から「学校徴収金」…鳥取
2010年1月9日 読売新聞
鳥取県内の県立高校が2008年、修学旅行や教材の費用にする「学校徴収金」を滞納していた当時2年の女子生徒の通帳とキャッシュカードを管理し、振り込まれたアルバイト代を滞納分に充てていたことがわかった。生徒はその後、学校が嫌になったとして退学した。校長は「修学旅行に行きたいとの願いをかなえてあげるためだったが、管理までして心を傷つけたのは不用意だった」と話している。
元生徒の保護者や校長によると、元生徒は07年4月に入学。家計が苦しく授業料や学校徴収金の支払いが滞ったため、学校側は原則禁止しているアルバイトを許可し、バイト代で支払うよう提案。元生徒は08年3月からコンビニで働いた。
元生徒は同じ頃、授業料を免除されたが、学校徴収金の滞納額は最高で約8万円になり、学校側は同年9月、保護者に対し、バイト代が振り込まれる通帳とキャッシュカードを預けるよう申し入れた。
高校側は暗証番号を聞いておらず、担任教諭が数回にわたって元生徒を連れて郵便局に行くなどし、バイト代を引き出して計約7万円を徴収金として受け取った。生徒は09年2月に退学。通帳や徴収金はその前後に返却された。