「集団暴行、学校ぐるみ隠ぺいした」 教諭や生徒ら提訴
2010年01月13日更新 佐賀新聞
佐賀県藤津郡太良町内の中学校で2006年12月、同級生から集団暴行を受けたのに、学校ぐるみで事件を隠ぺいされたとして、当時1年生だった男子生徒と両親が12日までに、太良町と教諭6人、生徒8人と保護者らを相手取り、治療費や慰謝料など500万円の損害賠償を求める訴えを佐賀地裁に起こした。
訴状によると、生徒は同月7日正午過ぎ、別のクラスの教室に連れ込まれ、同級生8人からけられるなどの集団暴行を受けて全身打撲を負い、精神的障害を発症して登校できなくなった。教諭らは事件や負傷を否定し、医師に受診させず、真相究明を組織的に妨害した。同町は教諭らの指導、監督を怠った、としている。
同町教育委員会は「原告生徒のけんかを止めるために複数の生徒が関与した事件」と集団暴行を否定。事件直後から関係生徒への聞き取りなどを実施し、「学校の調査は迅速かつ適切になされた」として、争う方針をみせている。