女子学生の点数水増し、リポート紛失…埼玉県立大講師を懲戒免職
2010.2.23 18:11 産経新聞
担当授業の試験の採点を友人に手伝わせたほか、特定の女子学生の点数を水増しするなどしたとして、埼玉県は23日、埼玉県立大学保健医療福祉学部健康開発学科の男性講師(44)を懲戒免職処分にした。
県によると、男性講師は平成20年度後期に担当した教育学など2科目で、試験の採点を友人の臨床心理士に手伝わせた。また、教育相談基礎理論を履修した女子学生1人を試験の採点に立ち会わせ、40点満点で35点だった女子学生の点数を水増しして満点にした。
大学の調査で、男性講師が20年度後期と21年度前期に担当した4科目の筆記試験で、254人中168人で採点ミスがあったことも判明。また、学生が提出したリポートや出席シート計939件を紛失し、未承認で都内の専門学校で非常勤講師をしていたことも発覚した。同大は学生113人分の成績を修正する。
男性講師は18年4月から同大に勤務。女子学生は普段からプライベートの悩みを相談するなど男性講師と仲が良かったという。
男性講師は「自分が心身ともに疲れているのを見かね、友人が採点を手伝ってくれた。女子学生は採点中に研究室にきた。意図的にやったわけでないが事実であり、申し訳ない」と話しているという。
同大の佐藤進学長は「教員として不適切な行為。県民や学生などに深くおわびする」とコメントした。