体罰で骨折「打撲扱いに」 長崎県西海市立西海南中 校長、保護者に打診
2010年3月8日15時7分配信 西日本新聞
長崎県西海市西海町の市立西海南中学校の男性教諭(33)が2月、2年生の男子生徒に体罰を加え、肋骨(ろっこつ)にひびが入るけがを負わせていたことが8日、同中などへの取材で分かった。林和憲校長は「周囲の動揺を避けるため」として、男子生徒の保護者に「打撲」として周囲に説明してもらうよう打診し、断られていた。
同中や市教委によると男性教諭は2月8日、数学の授業中に2年の男子生徒(14)のシャツがズボンから出ていたことを注意。生徒が直さなかったため、顔を数回平手打ちし、ひざで数回背中をけった。痛みを訴えた生徒が9日に病院で診察を受けたところ、肋骨にひびが入っており、全治3週間と診断された。
林校長は同日、教諭と生徒宅を訪ね、保護者に謝罪。10日、保護者に電話で「ひびでは事が大きくなるので(他の生徒らには)打撲ということにしてもらえないか」と打診。保護者が断ったため撤回した。市教委に対しては、9日に骨折として報告していたという。
林校長は「受験を控えた生徒や学校全体が衝撃を受けると思うと気が動転していた。(自分の行為を含め)あってはならないことだったと反省している」としている。
=2010/03/08付 西日本新聞夕刊=