県教委北総教育事務所:高額パーティーで飲食代 県議に告発文、事務所側否定 /千葉

県教委北総教育事務所:高額パーティーで飲食代 県議に告発文、事務所側否定 /千葉
2010年3月19日11時20分配信 毎日新聞

 県教委北総教育事務所(佐倉市鏑木仲田町)の管内の教職員や退職者で作る団体が高額の参加費を集めてパーティーを開き、実際の開催費との差額を同事務所でプールし、幹部が飲食費に充てている−−とする内部告発とみられる文書を、小松実議員(共産)が18日の県議会で公表した。「疑惑を招く行為だ」という小松議員の指摘に対し、同事務所は「そのような事実はない」と否定している。【倉田陶子】
 小松議員の公表した文書によると、北総教育事務所管内の教職員や事務所関係者、退職者でつくる「鏑木(かぶらぎ)会」と称する懇親組織が、成田市内のホテルで立食パーティーを開催。管内の教職員の幹部クラスに案内状が送られ、過去のパーティーへの出欠状況も記され、ほぼ強制的に参加を求められるとしている。
 パーティー開催費用は1人当たり約5000円だが、参加費は1万8000円前後。浮いた差額を同事務所管理課がプールし、所長や次長、課長らが私的飲食に使っているとしている。
 また、管内の女性管理職らで作る「籐(とう)の会」は同事務所幹部を研修会に招き、懇親と称して接待しているという。さらに、新任管理職が事務所幹部を接待する「お礼の会」が年3〜4回開かれ、校長会や教頭会から中元、歳暮として現金を受け取る幹部もいる−−としている。
 文書はA4判1枚のワープロ打ちで、共産党県委員会に2月上旬郵送された。
 小松議員は「管内で人事権を握る教育事務所が、その職務や地位を利用して金集めをしているとすれば非常に問題だ」と指摘。小宮大一郎総務部長は「文書を見て判断したい」と述べた。
 北総教育事務所の川原裕二次長は取材に対し、鏑木会や籐の会の存在を認めたが、「現職やOBの任意団体で強制参加はない。高額な会費を集めている事実もなく、裏金を作って幹部が私的な飲食に充てているという事実もない」と全面否定した。鏑木会は20年以上前から存在し、会員は約200人という。

3月19日朝刊

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする