空手部顧問暴行不起訴、生徒両親が検察審申し立て
2010年4月25日 読売新聞
熊本市の私立開新高で2007年、空手部員の男子生徒(18)が部活動中に倒れるなどして意識不明の重体になった事故で、当時の空手部顧問の男性教諭(42)について、熊本地検が暴行罪で不起訴(起訴猶予)にした判断を不服とし、生徒の両親が熊本検察審査会に審査を申し立てたことがわかった。
申立書によると、生徒は1年生だった07年7月10日、練習中にあご付近に打撃を受け、脳しんとうを起こして倒れた。翌11日の部活前、「頭痛と吐き気がする。病院に行きたい」と訴えたが、教諭は「根性がない」などと言って約10分間、生徒の腹や顔を殴るなどした、としている。
生徒はその場で倒れ、搬送先の病院で急性硬膜下血腫と診断された。
両親から告訴を受けた熊本県警は08年6月、教諭を業務上過失傷害と暴行容疑で熊本地検に書類送検。教諭は昨年12月、業務上過失傷害罪で略式起訴され、罰金50万円の略式命令を受けたが、暴行罪については不起訴とされた。
父親は「暴行を見たという証言もあり、不起訴は納得できない。息子は読み書きも満足にできなくなっており、真相を知りたい」と話している。