筑波大教授の論文データ改ざん:解雇元教授訴訟 筑波大の解雇妥当 請求棄却 /茨城

筑波大教授の論文データ改ざん:解雇元教授訴訟 筑波大の解雇妥当 請求棄却 /茨城
2010年4月20日11時42分配信 毎日新聞

 ◇元教授の請求棄却
 筑波大大学院数理物質科学研究科の長照二元教授(57)が06年に米国物理学会誌に発表した論文にデータ改ざんがあったとして同大から懲戒解雇されたのは不当だと訴え、地位確認と損害賠償2000万円を求めた訴訟の判決が19日、水戸地裁土浦支部であり、犬飼真二裁判長は「懲戒処分は解雇権乱用にあたらない」と請求を棄却した。
 訴訟で長元教授は(1)解析はデータ改ざんに当たらない(2)大学は学問上の相違を無視した−−と主張したが、判決は論文に「不正なデータ解析」があったと認めたうえで、同大の懲戒解雇の手続きも「調査委員会を設置し、弁明を聴取し慎重に判断された」として大学側の主張を全面的に支持した。
 長元教授は判決後の会見で「もっと第三者の意見を聞き入れてもらいたかった」と不満を述べ、原告代理人の弁護士は控訴する方針を示した。筑波大は「極めて妥当な判決」とコメントした。【橋口正】

4月20日朝刊

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