不祥事続き、県教委苦慮 今度は盲学校教諭が窃盗容疑… 逮捕、書類送検 本年度4人目 25日緊急校長会
2010年8月25日 02:05 西日本新聞
教諭によるわいせつ事件が相次ぎ、県教委は7月下旬にも臨時の県立学校校長会を開き、教職員の綱紀徹底を指示していた
県内の公立学校で教職員の不祥事が相次いでいる。24日には県立盲学校の男性教諭が窃盗容疑で福岡県警に逮捕された。本年度に入り、逮捕や書類送検された教職員は計4人。県教育界で不祥事が繰り返される異常事態に、川崎俊広・県教育長は、2度目となる緊急校長会を25日に招集し、直接、綱紀粛正を訓示する考えだ。
「不祥事が続いていることは危機感をもって厳しく受け止めている。どのような対策をすべきか苦慮している」。男性教諭逮捕を受け、川崎教育長は西日本新聞の取材に、こう答えた。
県内の教職員をめぐっては7月28日、されたばかり。男性教諭はその後、児童福祉法違反罪で起訴され、別の教え子に対する同法違反容疑で再逮捕もされた。6月には、体罰をしたことが発覚(傷害容疑で書類送検)している。
本年度の懲戒処分がゼロの県警や、交通事故などによる懲戒処分が3件という県一般職員と比較しても状況は深刻だ。
県教委は毎年、年3回、服務規律の保持を徹底するよう求める通知を出しているが、相次ぐ不祥事を受けて、7月28日に臨時の県立学校校長会を開いて教職員の綱紀粛正を指示していた。
さらなる対策の必要性について、川崎教育長は「従来の通知では効果があっていないと言われれば事実だろうが、事実関係をただし、背景を分析した上で、厳しく処分し、メッセージを伝えていくしかない」と話した。
=2010/08/25付 西日本新聞朝刊=