盗み、着服、盗撮…教職員の懲戒処分増加

盗み、着服、盗撮…教職員の懲戒処分増加
今年度すでに9人、昨年上回る勢い
(2010年9月21日 読売新聞)

 免職、減給などの懲戒処分を受ける宮城県内の教職員が増えている。

 今年度は半年間で9人に上り、昨年度1年間の12人を上回る勢いだ。盗みや暴行など刑法犯を含む不祥事が増えているが原因は不明で、県教委は抜本的な解決策を見つけられないでいる。

 県教委のまとめでは、処分者は2007年度の9人から、08年度11人、09年度12人と徐々に増えてきた。今年度は前半だけですでに07年度に並んでいる。

 今年度は懲戒処分の中で最も重い免職が半分の4人に上り、すでに07〜09年度の人数に並んでいる。や、保護者からの徴収金を着服した支援学校の事務室長、らが処分された。

 県教委は08年度、飲酒運転をした人に車を貸した職員の処分を従来の「減給5月」から、免職を含めたものにするなど厳罰化した。これが功を奏したか、飲酒運転の処分は07年度の6人から08年度以降は各2人以下になった。

 だが、他の不祥事は増加傾向で多様化しており、県教委教職員課は「テーマを絞って注意を促すのが難しい。要因も分からない」と打ち明ける。今年度は小中高の校長を集めた緊急会議で教職員への指導徹底を訴えたり、10年目の小学校教員対象の研修会で服務規律の時間を設けたりしているが、効果は上がっていない。同課は「繰り返し意識の改善を訴える以外の手はない」としている。

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