<生徒情報>自宅に持ち帰り廃棄 釧路の中学教諭が
毎日新聞 2010年10月2日(土)18時26分配信
北海道釧路市教委は2日、市立鳥取西中の男性教諭(52)が生徒の住所録や実名が入った「問題行動報告」などを無許可で自宅に持ち帰ったうえ、ごみとして廃棄していたと発表した。ごみ置き場で住民が発見し、市教委が回収した。情報流出は確認されていないが、市教委は「保護者との信頼関係を損ねる行為だった」として、今後臨時校長会を開くなどして、文書管理の徹底を指導する。
同校や市教委によると、廃棄されたのは▽09年度の全校生徒530人の住所録▽非行などがあった生徒3人の問題行動月例報告(今年3月分)−−など4点。住所録には保護者の勤務先や連絡先も記されている。9月30日朝、自宅近くのごみ置き場に「雑紙」として捨てられていた。
住所録は原則持ち出し禁止。各教諭に配られる際に通し番号が振られ、年度末に回収することになっていたが、この教諭は返却していなかった。月例報告も配布後に必ず回収する決まりだった。教諭は生徒指導部に所属し「夜間など緊急時に資料が必要なので持ち帰っていた。ごみに交じっていたのは気付かなかった」と釈明しているという。
同校の秋保和久校長は記者会見で「あってはならない事態で、個人情報管理の指導徹底に不備があった」と謝罪した。4日の全校集会で事態を報告し、5日に保護者への説明会を開くという。【山田泰雄】