受験生が恩師に感謝のしるしの「覚醒剤パーティー」=中国
サーチナ 2010年10月8日(金)12時28分配信
四川省成都市で、大学受験生が試験終了後、「感謝のしるし」として、恩師のために覚醒剤(かくせいざい)のMDMAパーティーを開催したことが分かった。パーティーには男女計5人が参加した。中国新聞社が報じた。
受験生は美術専攻で、2010年初から美術育成学校の教師に指導してもらった。大学入学試験は6月8日に終わり、お礼をしたいと考えた。そこで、同11日に食事に招待。その席で、教師がまず「遊んでみたいと思うかね」とたずねた。「遊んでみる」はMDMA乱用の隠語であるため、受験生は、もっと「恩返し」をしようと考え、「はい。でも、ボクがご招待します」と答えた。
同受験生は男子同級生1人と別の女性2人に声をかけ、“恩師”を招待するMDMAパーティーを開催することにした。MDMAは200元(約2500円)で購入。打ち合わせた日の夜にホテルの1室でパーティーを開いたが、通報を受けた警察官が駆けつけ、5人全員の身柄を確保した。
受験生には8月5日、成都市内の大学から合格通知書が届いた。検察は受験生が◆18歳の未成年◆前科がない◆犯行は比較的軽微と考えてよい◆大学に合格しており将来を考慮すべきであること――などの理由で、正式逮捕はせずに裁判所の判断を待つことにした。
受験生によると、以前に1度だけ、MDMAを使ったことがある。パーティーを考えたのは「カッコいいと思った」から。“恩師”が「道具を持っている」と言ったので、「一緒にやってみたいと思った」という。受験生は、試験が終わり、解放された気持ちになったことも一因と述べた。警察に捕まり、厳しい処罰になる可能性があると告げられ「ことの深刻さが分かった」という。
両親だけでなく、検察の関係者も将来について好意的に応援してくれることが、心の支えになっている。大学の入学手続きは9月上旬に済ませたが、裁判所の決定によっては、入学が取り消しとなる。「今は、大学で勉強することだけが望み」で、“恩師”とは「2度と連絡するつもりはない。見知らぬ他人と考えている」という。(編集担当:如月隼人)