モラル・誇りどこへ 教員・警官破廉恥行為相次ぐ
河北新報 2010年10月18日(月)12時12分配信
高い倫理が求められる教職員や警察官が、破廉恥な行為で逮捕される事件が相次ぎ、モラル低下が指摘されている。子どもを指導したり、犯罪を取り締まったりする立場にある者の犯罪は、組織全体の信用を一気に失墜させる。県教委や県警が信頼を回復するには、地道な努力を積み重ねるしかなさそうだ。
9月以降に逮捕された教職員や警察官は表の通り。いずれも男で、うち3人はわいせつ行為や盗撮など、破廉恥な行為をした疑いが持たれている。
県教委によると、教員免許は不要の職種だが、県教委教職員課は「学校関係者のわいせつな行為は許されない」と指摘する。
は、県青少年健全育成条例違反の疑いで仙台南署に逮捕された。インターネット掲示板で知り合った女子高生(17)と性的行為をしたとされる。
女子高生と関係を持ったのは平日昼で、「18歳未満と知っていたが、合意の上だった」と供述。法令に触れることを認識しており、規範意識の欠如は明らかだ。
県警は、県警警備課の巡査部長による女子高生の盗撮事件に揺れる。巡査部長は、アジア太平洋経済協力会議(APEC)の警備で派遣されていた横浜市で、現行犯逮捕された。カメラにはほかにも隠し撮りしたとみられる画像があり、余罪がある可能性がある。
監察課は「警察官にあるまじき行為。厳正に対処する」と強調するが、組織が受けたショックは大きい。一線の捜査員は「現場の士気が低下する」と嘆いた。
県教委、県警ともに「再発防止には組織全体で問題意識を共有できるかどうかが重要だ」と認識する。県教委教職員課は「不祥事を対岸の火事と考えず、すべての教職員に真剣に受け止めてもらいたい」強調。県警監察課も「警察活動には県民の協力が欠かせない。綱紀粛正を徹底し信頼を回復したい」と話している。