<柳ケ浦バス事故>元教諭に控訴審でも実刑判決

<柳ケ浦バス事故>元教諭に控訴審でも実刑判決
毎日新聞 2010年12月3日(金)20時22分配信

 大分県日出(ひじ)町の大分自動車道で09年7月、私立柳ケ浦高(同県宇佐市)野球部の大型バスが横転し、部員1人が死亡、37人が負傷した事故で、自動車運転過失致死傷罪に問われた元野球部副部長で元教諭、不破大樹被告(27)=堺市=の控訴審判決が3日、福岡高裁であった。川口宰護裁判長は「基本的な注意義務を怠り、死者や重軽傷者を多数出した。結果は深刻で刑事責任は重い」と述べ、禁錮2年6月(求刑・禁錮3年6月)とした1審大分地裁判決を支持、控訴を棄却した。

 判決によると、不破被告は昨年7月11日、バスを運転して制限速度40キロの日出ジャンクションのカーブを約80~90キロで走行。バスを横転させ、2年生部員だった吉川将聖さん(当時16歳)を死亡させ、37人に重軽傷を負わせた。当時、バスは大分市内で開かれる夏の甲子園大分大会の開会式に向かう途中だった。

 不破被告側は、実刑は重いとして控訴していた。判決後、死亡した吉川さんの母親(39)は「反省しているなら上告しないでほしい」と語った。【岸達也】

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする