帯広畜産大で不正経理1億円超、教員32人関与

帯広畜産大で不正経理1億円超、教員32人関与
読売新聞 2010年12月24日(金)13時37分配信

 北海道帯広市の帯広畜産大(長沢秀行学長)の研究費不正経理問題で、同大は24日、記者会見を開き、教員32人が不正に関与し、その総額は1億5643万円になるとの調査結果を発表した。

 32人のうち教授8人を諭旨解雇(1人)や減給(7人)の懲戒処分とした。残る24人の教授、准教授のうち10人が訓告、14人が厳重注意となった。長沢学長も給与の一部を自主返納する。不正に取得した研究費等は全額返還させる方針。諭旨解雇となった教授には、私的な流用と誤解される行為があったと認定された。

 発表によると、調査は国立大学法人化された2004年度以降を中心に実施。不正は、期限内に使い切れなかった文部科学省などの研究費を翌年度以降の研究に繰り越すため、道内の業者3社に架空請求を行わせてプールする「預け」を行った。翌年度以降、これら業者に必要に応じて研究に使用する試薬や機器、書籍などを納品させていた。

 長沢学長は「大学の信頼を損なう重大な事項で、深くおわびする」と陳謝した。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする