非常勤講師を解職される
2011年2月26日 読売新聞
酒田市の東北公益文科大は25日、同大の元教授(72)が2009年12月発行の「総合研究論集」で慶応大福澤研究センターの客員研究員の論文を不適切に引用したと発表した。元教授は、退職後に続けていた公益大非常勤講師を今月17日付で解職され、名誉教授の称号も返還する意向という。
発表によると、同大が発行した「総合研究論集」で、元教授は「福澤諭吉と英国国教会宣教師ショーとの交流の軌跡」とした「研究ノート」を執筆。本文や注、参考文献で研究員の論文を参考したことに触れたが、引用した範囲が不明確だった。
今月16日、研究員から同大あてに手紙で指摘があり、発覚した。
記者会見した黒田昌裕学長は、「悪意を持った引用ではないが、引用の範囲があいまいで著作権に対する配慮が欠けていた」とした。元教授も「配慮が至らなかった」と認めているという。
同大は、これまで発行した「総合研究論集」を回収。問題の論文を削除して再発行するという。