柔道授業で後遺症、高校側に1640万円賠償命令
2011年7月22日19時44分 朝日新聞
柔道の授業中の事故で後遺症が残ったのは担当教諭が注意を怠ったからだとして、私立東京学園高校(東京都目黒区)の元生徒が損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁(畠山稔裁判長)は22日、同校を運営する学校法人に約1640万円の支払いを命じる判決を言い渡した。
訴えていたのは、川崎市に住む岡部航平さん(21)。同校2年だった2006年11月、体育の授業中に同級生に背負い投げをされ、頭から落ちた。脊髄(せきずい)を傷つけ、首の痛みや左手が思うように動かないなどの後遺症が残った。
判決は、岡部さんが同年5月にも柔道の授業で左足にけがをし、しばらく授業を欠席したため、受け身の練習量が不足していたと指摘。「生徒の習熟度を観察し、体調を聞き取ったうえで、背負い投げの練習に参加させないようにする監督義務があった」として、教諭の過失を認めた。