「検診怠り後遺症」、桐光学園などを卒業生が提訴/横浜地裁川崎支部
カナロコ 2011年8月11日(木)0時15分配信
学校保健安全法で定められている検診を学校が怠ったために、脊柱に変形を来す「脊柱側弯(そくわん)症」が進行、後遺症を生じさせたとして、桐光学園中学校、高校(川崎市麻生区)を卒業した女性が10日、同学園や同学園の学校医の男性などを相手に、約5450万円の損害賠償を求める訴えを、横浜地裁川崎支部に起こした。
原告は、神奈川県内在住の20代の女性。訴状や原告代理人によると、学校保健安全法(旧学校保健法)で、校内で健康診断を行う際に「脊柱に異常がないかどうか検査し、結果に基づき必要な治療を受けるよう指示する義務がある」と規定があるが、「中学、高校では脊柱検診は一切行われず、胸部エックス線検査でたまたま発見できた後も、治療の指示を怠った」としている。
原告代理人は「女性は現在も運動が制限され、痛みもある。精神的苦痛は大きい」としている。