学部新設で兵庫の聖トマス大が虚偽申請 文科省が2年間新学部不認可
産経新聞 2011年8月29日(月)21時23分配信
兵庫県尼崎市の聖トマス大が提出した学部新設の申請書類に虚偽があったとして、文部科学省は29日、同大学を運営する学校法人英知学院に対して来年度から2年間、新たな申請を認可しないことを決めた。
文科省によると、聖トマス大は5月、国際教養学部と健康科学部の設置を申請。当時のマイケル・ラクトリン学長の職歴が異なっていたり、外国人の教員予定者5人の学歴も、実態が確認できない海外の大学で取得したとする“学位”を記載していたという。
大学側が7月10日、「申請書類に誤記があった」と文科省に申し出て、今月17日付で申請を取り下げた。聖トマス大は「英文の履歴書の翻訳ミスなどがあり、チェックが不十分だった」と説明している。
同大学は志願者の減少で定員割れが続き、昨年度に募集を停止。新学部設置による再編で“生き残り”を目指しており、来年度から名称を「日本国際大」に変更することを明らかにしている。
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聖トマス大の学部新設認めず…教員経歴虚偽記載
読売新聞 2011年8月29日(月)19時26分配信
文部科学省は29日、兵庫県尼崎市の「聖トマス大学」を運営する学校法人「英知学院」に対し、同大学の学部新設申請書類に虚偽記載があったとして、2014年度開設分まで申請を認可しないと通知した。
同省によると、マイケル・ラクトリン同大学長ら外国人教員6人の経歴記載に虚偽が判明。ラクトリン学長が東北地方の別の大学で副学長を務めたと記載してあったが、実際には国際交流部長だった。また准教授の1人は「ディグリー・ミル(学位工場)」と呼ばれる、公的機関から大学として認定されていない団体が発行した「博士号学位」を記載していた。
7月、同学院側から、教員3人の経歴に誤りがあったと報告があり、同省が調査した結果、学長ら3人の経歴でも事実と異なる記載が判明した。