「顔が見えない教委はいらない」教職員の不祥事続発で静岡県知事が痛烈批判
産経新聞 2011年10月31日(月)18時41分配信
「教育委員長の顔が全然見えてこない。見えてこない教育委員会なら、いらないとすら思う」−。静岡県内で教員の不祥事が相次いでいることについて、川勝平太知事は31日の定例会見でこう述べ、有効な対策を講じることができない県教委や各市町教委を痛烈に批判した。
そして「ここまで不祥事が続くのは構造的な問題がある。この問題に教委がどう動いているのか、見えてこない。教委は行政から独立して教育行政を預かっているはずなので、もっとしっかりしてもらわなければ困る」と、厳しい口調で叱責した。
さらに、安倍徹県教育長が不祥事根絶について「万策尽きた」と発言したことに触れ、川勝知事は「万策尽きたなどとは全く思っていない。構造的問題があると思っている。倫理の欠如ですませられるのか、不祥事が生じる教育従事者の環境があるのか、そこにメスを入れなければダメだ」ときつくとがめた。
そして後は「万策はなくても“億策、兆策”がある。相手は人ですから」と“川勝節”は止まらず、対策にもっと知恵を絞るよう求めた。
県教委は31日、女子高校生のスカート内を盗撮したとして県迷惑防止条例違反容疑で逮捕され、先月7日に浜松簡裁から罰金30万円の略式命令を受けたを懲戒免職処分にした。また、管理責任を問い、同校の校長を文書訓告処分とした。
県教委の事情聴取に、山村教諭は「仕事上のストレスと性的な欲求のはけ口でやった」と話しているという。このほか、昨年7月の2週間の間にも十数回、今年8〜9月にも10〜15回、それぞれスーパーマーケットなどで盗撮していたことが判明した。