わいせつ目的で女児連れ去り、起訴の教諭を懲戒免職処分/川崎
カナロコ 2011年10月28日(金)23時45分配信
川崎市教育委員会は28日、小学6年生の女児(11)を車に押し込みナイフで脅して連れ去ったなどとして、わいせつ目的略取罪などで起訴された多摩区内にある市立小学校教諭の富山浩平被告(33)を同日付で懲戒免職処分としたと発表した。
市教委によると、富山被告は8月4日、東京都八王子市内の路上で、女児の腕をつかんで車内に押し込んで監禁。両手首、両足を粘着テープで縛った上、ナイフで脅して連れ去ったとして逮捕された。8月25日に起訴され、10月5日に東京地裁立川支部で行われた初公判で起訴事実を認めている。
富山被告は市教委との接見で「子どもたちに嫌な記憶を残してしまった」などと話しているという。
市教委はまた、中原区内のマンション敷地内で帰宅した専門学校生の女性(19)に服の上から体を触ったとして強制わいせつ容疑で逮捕された、宮前区内の市立中学校の男性職員(45)を28日付で停職6カ月の懲戒処分にした。職員は女性との間で示談が成立し、告訴が取り下げられたが、同日付で依願退職した。
金井則夫教育長は「誠に遺憾。今後は信頼の回復に努め、不祥事防止の徹底に全力を挙げる」とのコメントを出した。
冒頭陳述で検察側は、富山被告が犯行の前日、東京都八王子市内の公園で友人と遊んでいる女児を見かけ、「水着姿にして写真を撮影したり、触ったりしたい」と考えたことが動機だと指摘。その後、追跡して自宅をつきとめ、緊縛するためのロープや粘着テープを購入したり、レンタカーを借りたりするなど、犯行は計画的だったことも明らかにした。
市などによると、富山容疑者は06年春ごろ、勤務先の放課後活動拠点で過度なスキンシップをとったり、施設外で当時小学6年生の女児と交換日記を交わすなどしていたため、同年5月に解雇された。
目撃者の男性がナンバーの一部を覚えていたことなどから、通報を受けた同署員が現場から約400メートル先の路上で、走行中の車を発見、パトカーで追走した。富山容疑者は約1キロ逃走したが、別の一般車に進路をふさがれ、止まったところを逮捕された。