教員不正採用問題:現場への影響まとめ 報告書、教育考える会が発表 /大分

教員不正採用問題:現場への影響まとめ 報告書、教育考える会が発表 /大分
毎日新聞 2011年10月30日(日)14時10分配信

 「不正に身に覚えがない若者の一生を左右する処分は見過ごせない」−−。教育公務員のあり方を考える会は、08年発覚の教員不正採用問題が現場に与えた影響をまとめた報告書を発表した。21人が不正合格として採用を取り消した処分の撤回を、11月中に県教委に申し入れる。
 09年7月設立の「考える会」は大学教授や弁護士、県教組などの約20人。取り消された教員2人の地位確認を求める訴訟支援や、県内12市町でこの問題の学習会を開いてきた。
 報告書は、取り消しされた教員の勤務先の同僚が寄せた「学校現場からの声」で構成。34歳男性教職員の寄稿で「一部の人の不正な口利きで、何も言えない立場に全責任を丸投げし、県教委だけ『信頼回復につとめる』はおかしい」などの疑問が投げ掛けている。
 地位確認訴訟を担当する会員の田中利武弁護士は「取り消す社会的利益と取り消さない利益を比較すれば、処分の正当性はない」。
 5000部作成し、図書館や教育関係者に配布する。【深津誠】

10月30日朝刊

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