国旗国歌訴訟、元教諭側敗訴の2審見直しか

国旗国歌訴訟、元教諭側敗訴の2審見直しか
産経新聞 2011年11月28日(月)12時54分配信

 卒業式などでの国旗掲揚、国歌斉唱の際に起立しなかったことを理由に東京都教育委員会から停職処分を受けた公立学校元教諭の女性2人が、都に処分の取り消しを求めた訴訟の上告審弁論が28日、最高裁第1小法廷(金築誠志裁判長)で開かれた。

 最高裁は2審の結論を変更する際に弁論を開くのが通例。元教諭側の敗訴とした2審判決が見直される可能性がある。ただ、起立を命じた校長の職務命令については最高裁が5月以降、合憲との結論を示している。

 今回は停職とした処分に裁量権の逸脱、乱用があったかどうかが争点で、原告側は弁論で「裁量権に逸脱しているかどうかは厳格に判断されるべきだが、十分に検討されなかった」と主張。また、「大阪維新の会」代表の橋下徹氏が大阪市長選に当選したことにも触れ、「教育基本条例案に歯止めをかける判決を期待したい」と述べた。判決は来年1月16日に言い渡される。

 1審東京地裁は、原告2人がいずれも過去に職務命令違反を繰り返して処分を受けており、停職処分は適法と判断。2審東京高裁も支持した。

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