創造学園大:堀越氏、7月に引責辞任の理事長言及後も学長継続 文科省が認識 /群馬
毎日新聞 2011年12月8日(木)11時23分配信
学校法人堀越学園(高崎市、王豊理事長)が運営する創造学園大学の学長職について、文部科学省は、名誉職の学園長に退くと公表されていた堀越哲二氏(63)が学長職を継続しているとの認識を示した。同学園に対する学校法人運営調査の実地調査が終了した6日夜、同省担当者が明らかにした。
堀越氏について、王理事長は「7月31日の理事会で給与遅配など運営混乱の責任を取って学長を辞任し、名誉職の学園長に就く」などと公表。新学長候補を選ぶ選考委員会は開かれないままで、実地調査に立ち会った堀越氏は、同省担当者に「学長です」と自己紹介したという。
これまで、同学園は同省に「堀越学長は辞任した」と答えていたが、同省担当者は「(電話を受けたのは)自分ではないが、そう聞いている」と述べた上で、「理事会でいろいろあったかもしれないが、本人も『辞めていない』とおっしゃった」と実地調査のやりとりを明かした。
記者側から「(辞任は)理事会で決めたと公表された」「理事会の議事録を調べたのか」と質問があり、同省担当者は「少なくとも理事の中に学長が辞めたと思っている人はいない。我々の認識では辞めていない。こちらも『辞めたのでしょう』とは言えなかった」と苦笑を交えて話した。【増田勝彦】
◇教員宛て文書では「次期候補が内諾」
学校法人堀越学園が教職員宛てに出した「遅延給与について」という文書の中で、文部科学省に対する説明と異なり、「次期学長候補に内諾を得ている」と説明していることが7日、分かった。
文書(5日付)は「次期学長候補を理事会で慎重に検討している」とし、内諾を受けているのは「元裁判官で教育にも業績のある方」と記載してある。また、給与の支払いについて「大口寄付者からの送金が遅れ、到着を待っている。明確になり次第通知する」としている。【増田勝彦】
12月8日朝刊