<鈴鹿女性殺害>奪った金で「借金返済」…容疑者供述
毎日新聞 2011年12月12日(月)15時0分配信
三重県鈴鹿市の鈴鹿川河川敷で10月、同市道伯町、健康サロン経営、山下絹子さん(当時57歳)が殺害された事件で、県警に殺人容疑で逮捕された同市神戸6、無職、筧(かけひ)末幸容疑者(62)が「事件後、(取った金を)借金の返済に充てた」などと供述していることが、捜査関係者への取材で分かった。筧容疑者は数十万円の借金を抱えていたといい、県警鈴鹿署捜査本部は金を奪う目的で殺害した強盗殺人の疑いがあるとみて調べている。
捜査関係者らによると、筧容疑者はこれまでに人材派遣会社や飲食店を経営するなどしたが、いずれも失敗し借金を抱えていた。総額は少なくとも数十万円に上り、毎月数万円ずつ返済していたという。
一方、知人だった山下さんとの間に目立ったトラブルはなく、捜査本部は筧容疑者が金銭目的に山下さんを殺害したとみている。事件当日、筧容疑者は包丁を持参して山下さんが経営する健康サロンを訪れ、2人はこの後、山下さんの軽自動車で事件現場の河川敷に向かっていた。
また、筧容疑者は事件当時、県教育委員会の登下校安全指導員などの仕事に就いていたが、その合間に山下さんが経営していた健康サロンにたびたび立ち寄っていた。山下さんは周囲に「迷惑だ」などと話していたといい、捜査本部が詳しい経緯を調べている。【大野友嘉子、谷口拓未】