高1柔道部員死亡、河村市長が事故検証の意向

高1柔道部員死亡、河村市長が事故検証の意向
読売新聞 2012年1月23日(月)19時32分配信

 名古屋市立高校で昨年6月、柔道部の練習中に1年生の男子部員が頭を打ち、死亡した事故を受けて、同市の河村たかし市長は23日、事故を検証し、指導マニュアルを市独自に作成する考えを明らかにした。

 そのための検証委員会も近く発足させる方針だ。

 この日の定例記者会見で河村市長は、新年度から中学1、2年の体育で武道が必修化されることについて、「事故原因などの詳しい分析もされないうちに、必修化が始まってしまう。教育現場の安全対策ができていない」と危機感を募らせ、「まず、真相解明に向けて一歩踏み込むことが必要」と語り、検証委員会の設立を市教委に指示したと説明した。

 検証委には外部有識者も入れて、事故防止につなげる狙いだけでなく、万が一、事故が起きた場合の対応まで明記した市独自の指導マニュアルも作る方針という。

 今回、市教委が速やかに事故を公表しなかったことについて、市長は「遺族の意向があったとはいえ、隠蔽体質が無かったかと不信感を抱かれても仕方がない」と、市教委の対応に苦言を呈した。

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