東京医科歯科大の助教、論文データ捏造など不正
読売新聞 2012年2月24日(金)14時52分配信
東京医科歯科大学は24日、同大医学部付属病院に所属する川上明夫助教(43)が書いた論文の一部データに捏造(ねつぞう)などの不正行為があったと発表した。
同大では、川上助教に対して論文の取り下げを求めるとともに、処分を検討している。
同大によると、不正が見つかったのは、川上助教が2008〜10年にかけて米心臓協会誌で発表した論文3本。
このうちの1本について昨年3月10日、同大の相談窓口に、論文のデータに疑いがあるとする匿名の通報があったため、学内の調査委員会が関係者のヒアリングや実験記録の確認などを進めた。その結果、2本の論文については、川上助教と技術補佐員の実験ノートのデータが一致しなかったり、川上助教の実験ノートから確認できないデータが論文に記載されたりしていた。また、別のもう1本の論文は、実験ノートに根拠となるデータが見当たらなかった。