秋田大医学部教授・二重旅費問題、家族住む京都へ出張?

秋田大医学部教授・二重旅費問題、家族住む京都へ出張?
2012年02月26日日曜日 河北新報

 秋田大医学部の60代男性教授が旅費を二重に受け取ったとされる問題で、教授が2006〜10年度の5年間、家族が住む京都府に出張で宿泊したとして、大学から80泊を超える宿泊費を受け取った可能性があることが25日、分かった。大学の調査委員会は、教授が家族宅に泊まるなどして不適正に宿泊費を受領したかどうかについて、関心を寄せている。
 秋田大の出張旅費は、宿泊先の領収書がなくても受け取れる自己申告制。このため、大学に教授の宿泊状況を確認する資料が残っていない可能性もあるとみられる。
 大学関係者によると、教授が宿泊費を受け取ったとされるのは、主に関西方面で開かれた学会や研究者らとの打ち合わせで出張したケース。大学の規定で1泊1万円以上が支給された。
 教授の出張先は九州方面も目立っており、出身地で実家のある鹿児島県には5年間で数十泊し、宿泊費を受け取ったとみられる。京都府、鹿児島県に泊まったとして、大学から宿泊費を受領した日数は合計で100日以上になる見通し。
 大学は、提出される出張書類の内容に基づき、学部長クラスが了承し出張旅費を支給している。請求時は宿泊地を記入欄に書くだけでよく、宿泊施設の名称を記したり、領収書を添付したりする必要はない。
 教授をめぐっては、11年12月に設置された調査委が、大学に資料が残る06〜10年度の5年間を対象に、出張時の交通費や宿泊費などの旅費、大学以外の病院などで働く兼業の実態を調べている。

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