新潟大元副学長、名誉毀損で大学訴える

新潟大元副学長、名誉毀損で大学訴える
2012年3月8日11時24分 読売新聞

 新潟大学(下條文武学長)の先端医療機器購入を巡る問題で、講義と学生指導の職務を停止された元副学長の永山庸男教授(56)が新潟大を相手取り、事実に基づかない刑事告訴で名誉を毀損(きそん)されたなどとして1100万円の損害賠償を求める訴訟を新潟地裁に起こしたことが7日、わかった。

 この問題を巡っては、契約は有効と主張する中堅ゼネコン「安藤建設」(東京都港区)が昨年6月、新潟大を相手取り、立て替え金など約19億円の支払いを求めて東京地裁に提訴。永山教授は同社の利害関係者として補助参加しており、今回の提訴で全面対決の構図が固まった。

 訴状によると、永山教授はこの問題を受け、昨年4月22日付の書面で講義と学生指導の地位を停止され、同5月、有印公文書偽造・同行使の疑いで東京地検に刑事告訴された。永山教授側は「告訴はぬれぎぬ」「教育研究者としての専門的な能力を著しく制約された」などと指摘。「精神的にも重大な損害を被った」として1100万円の賠償を求めた。

 新潟大は「訴状が届いていないのでコメントできない」としている。

 一方、永山教授が新潟大を相手取り、以前と同様に教育活動ができるよう地位保全を申し立てた仮処分の審尋が7日、新潟地裁で行われた。永山教授側は、「給料を支払っており不利益は生じていない」という新潟大に対する反論を14日までに提出し、同地裁で今月中に決定が出される見通し。

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