高松市立中元校長暴行:損賠訴訟 市が謝罪し和解 /香川
毎日新聞 2012年3月9日(金)16時1分配信
高松市立中学に在学していた03年、元男性校長(62)から首を絞めるなどの暴行を受けたとして、市内の女性(23)が市に治療費など1670万円を求めた損害賠償請求訴訟は8日、高松地裁(藤岡淳裁判官)で和解が成立した。市は暴行を認めなかったが、和解条項で「元校長の教育指導上の行き過ぎた行為」と謝罪。和解金80万円の支払いに合意した。
訴状によると、女性が中学2年だった03年2月、元校長は1階の保健室前に座っていた女性を立ち上がらせ、2階の校長室までセーラー服の襟をつかんで移動させた。さらに校長室のソファに押し倒し、馬乗りになって首を絞めるなどしたとしている。女性は頸椎(けいつい)ねん挫などのけがを負い、外傷後ストレス障害になったと主張していた。
元校長は昨年の証人尋問で、首を絞めたことは否定したが、胸ぐらをつかんだことや、首の後ろをつかんでソファに押し付けたことは認めていた。
和解を受けて、市教委は「再発防止に向け管理職研修会などで指導していきたい」とコメント。女性は「80万円の和解金は納得いかないが、体調不良もあり、これで区切りにすると決めた」とコメントした。【広沢まゆみ】
3月9日朝刊