秋田大:医学部教授を処分へ 経費二重取りの疑いで−−評議会 /秋田
毎日新聞 2012年3月29日(木)12時8分配信
秋田大は28日、臨時教育研究評議会を開き、同大医学部の60代教授が06年から10年までの間に、出張旅費請求▽講演等の兼業届▽奨学寄付金の使用−−について、大学の就業規則に反したとして懲戒処分する方針を固めた。【坂本太郎】
同教授は、出張先の主催者から交通費を受け取ったにもかかわらず大学にも旅費を請求して二重に受け取るなどした疑いが指摘されたため、同大が昨年12月に調査委員会を設立。調査委は教授や関係者に事情聴取するなどして調査報告書をとりまとめ、評議会で報告された。同大は報告書の詳細を明らかにしていない。同大は評議会の内容を教授に伝え、4月10日まで異議申し立てを受け付ける。
また、同大は別の60代医学部教授が県内の民間病院への医師派遣の見返りに現金を受け取ったとされる問題で、学内の就業規則と倫理規定に反したとして28日付でこの教授を停職1カ月の懲戒処分としたことも明らかにした。同大によると、教授は06年12月21日に由利本荘市の民間病院院長から現金100万円を受け取った。同教授は「奨学寄付金という認識だった」と主張したが、正式な手続きをせず、現金を使用する際も記録や領収書を残さないなど、処理が適正でなかった。
同大の熊田亮介副学長は2件の懲戒事案について「大変申し訳ないと思っている」と述べ、来年度のできるだけ早い時期に再発防止策をまとめる考えを示した。
3月29日朝刊