山大元教授の架空発注詐欺:新たに2800万円、追起訴 /山口
毎日新聞 2012年3月31日(土)14時18分配信
架空発注により山口大から現金をだまし取ったとして、詐欺罪で起訴された同大大学院理工学部研究科の元教授でコンサルティング業、田口常正被告(65)=東京都中央区=について、山口地検は30日、同様の手口でさらに約2800万円をだまし取ったとして、同罪で山口地裁に追起訴し、捜査を終結した。立件されたのは、これで約7000万円となった。また、共謀したとされる物品納入業者の男性社員(40)は不起訴処分(起訴猶予)とした。
起訴状によると、田口被告は納入会社の社員と共謀して、発光ダイオード(LED)を架空発注し、06年3月〜07年12月、大学から現金2835万円をだまし取ったとしている。
山口大の公的研究費の不正経理問題は広島国税局の指摘で発覚。大学の調査によると、田口被告は04〜09年、業者に消耗品を発注したように偽装。大学から業者に代金を払わせ、その代金でパソコンやデジタルカメラなど869台(計1億3000万円相当)を購入したとされる。大学側は田口被告を10年2月に懲戒解雇した。【井川加菜美】
〔山口版〕
3月31日朝刊