「福島市長が山形居住」発言の山内教授が謝罪「流言飛語信じ込んだ」

「福島市長が山形居住」発言の山内教授が謝罪「流言飛語信じ込んだ」
産経新聞 2012年4月9日(月)12時43分配信

 東京電力福島第1原発事故を受け、神戸大の山内知也教授(放射線計測学)が自身の講演会で「福島市長は山形市から通っている」などと事実と異なる発言をした問題をめぐり、山内教授が9日、福島市役所に瀬戸孝則市長を訪ね、謝罪した。瀬戸市長は「謝罪を了とする」と述べ、法的措置などは取らない考えを示した。

 この問題は、山内教授が2月に大阪市で開かれた講演会で「福島市長は山形市に住んで毎日、公用車で通っている」などと発言。発言はインターネットで配信された。これに対し、福島市は市民の市長に対する信頼を損なわせ、放射線対策への影響も懸念されるとして、3月に山内教授に対し謝罪を求める文書を発送していた。

 市役所を訪れた山内教授は「放射能に苦しんでいる福島市民と市長との信頼関係を損ない、市民の心を混乱させてしまった」と謝罪した。瀬戸市長は「放射性物質の仮置き場の設置や市と市民に対するイメージを損ねた」と述べた上で、「本人が足を運んで文章をもって謝罪したことは重い。反省も含めて感じ入ったので了とする」と述べた。

 山内教授は記者団に対し、「流言飛語のたぐいを信じ込み、市民に混乱を与えてしまった」と語った。

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