厳重資料持ち出し電話番号伝達 府教委、教頭処分の方針
京都新聞 2012年4月27日(金)15時59分配信
亀岡市の集団登校事故で安詳小の教頭が亡くなった保護者の携帯電話番号を、逮捕された無職少年(18)の父親の親族に伝えた問題で、東佳明教頭(51)は校内で厳重に保管していた「児童調査票」を持ち出し、電話番号を調べて親族に伝えていたことが27日、市教委への取材で分かった。
京都府教育委員会は、電話番号を伝えたことが守秘義務違反に当たるとみて、教頭を処分する方針。市教委によると、「児童調査票」はクラスごとに作ってまとめ、ロッカーに鍵を掛けて保管している。教員は誰でも閲覧できるという。
市教委の説明では、教頭は無職少年の父親の親族から頼まれ、24日午後に松村幸姫さん(26)の通夜と告別式の情報を教えた。その際、電話番号も教えてほしいと言われ、長女蒼愛さん(6)=重傷=の「児童調査票」に記載された携帯番号を伝えたという。
親族によると、少年の父親が、亀岡署から入手した連絡先のメモを頼りに亡くなった小谷真緒さん(7)宅に電話した。遺族が電話に出たという。安詳小によると、正午までに約20本の抗議電話があった。文書で経緯説明と謝罪を求める保護者もいたという。
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死亡女性の携帯番号教えた教頭、謝罪…亀岡事故
読売新聞 2012年4月27日(金)12時36分配信
京都府亀岡市で市立安詳(あんしょう)小学校の児童ら10人が無免許の少年(18)(逮捕)運転の軽乗用車にはねられ2人が死亡した事故で、少年の伯父(51)に、亡くなった松村幸姫(ゆきひ)さん(26)の携帯電話番号を教えていた同校の東佳明教頭(51)らが27日未明に記者会見し、謝罪した。
同市教委によると、東教頭は伯父の子どもの元担任で、十数年来交流がある。事故翌日の24日午後、伯父から学校の東教頭に電話があり、「被害者に誠意を示したい。通夜と告別式の日時と連絡先を教えてほしい」と懇願されたという。
東教頭は、重傷を負った松村さんの長女が今月同校に入学した際に提出された「調査票」を見て、伯父に電話番号を伝えた。調査票の緊急連絡先には父親の名前と電話番号があった。番号は松村さんの携帯電話のものだったが、東教頭は「父親の番号と思い込み、そのまま伝えた」という。