堀越学園:創造学園大、一時閉鎖 今月末まで「地位保全で混乱」 /群馬

堀越学園:創造学園大、一時閉鎖 今月末まで「地位保全で混乱」 /群馬
毎日新聞 2012年5月23日(水)12時33分配信

 堀越哲二元理事長ら4人の地位保全(創造学園大学長、理事など)の仮処分決定が出された学校法人堀越学園(高崎市、大島孝夫理事長)は22日、創造学園大を一時閉鎖した。期間は5月末までとしている。学生には「元理事にかかわる地位保全の仮処分決定より、学内の混乱が予想される。学生安全を優先するため」と説明しているという。経営陣の内紛で一時的とはいえ大学が閉鎖されるのは、極めて異例の事態。文部科学省の担当者も「そのような形でのデータはないが、同様の事例は記憶にない」と話している。
 学園関係者によると、地位保全決定が出された21日朝、仮処分を申し立てた2人の女性が複数の男性とともに同大中山キャンパス(同市吉井町岩崎)を訪れ、校舎内で学園幹部と押し問答となった。110番通報を受けた高崎署員が間に入り、騒ぎは収まった。
 この事態を受け、同大の一時閉鎖を決めたという。同キャンパスの高崎保育専門学校も同様の措置をとるという。学生には連絡網やインターネットの掲示板で知らせた。22日午前、中山キャンパスを訪れると、大学玄関は施錠され「5月31日までの間 閉館となります」との「お知らせ」が張り出されていた。
 同学園を巡っては09年1月に給与遅配が表面化。その後もさまざまな問題が明らかになったが、授業は続けられきた。
 保護者の一人は「どうなっているかきちんとした説明はない。経営者のトラブルで授業をしないのは、学校としてあるべき姿ではない」と批判。ある教職員は「給与が出なくても、学生に迷惑をかけてはいけないと頑張ってきたのに、残念だ」と語った。【増田勝彦】
 ◇学園、異議申し立て
 学校法人堀越学園(高崎市、大島孝夫理事長)は、堀越哲二元理事長ら4人の地位保全仮処分決定を不服として、前橋地裁高崎支部に異議を申し立てた。21日付で、学園側代理人が22日、明らかにした。
 仮処分は、今年1月の理事会で学長、理事など全役職解任を決議された堀越元理事長ら4人が1月26日に申し立て、同支部が21日、4人の理事、堀越元理事長にはさらに学長、評議員の地位保全を認める決定を出した。

5月23日朝刊

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