酒気帯び運転の自覚なし…元教諭に逆転無罪
読売新聞 2012年5月25日(金)20時31分配信
酒気帯び状態で軽トラックを運転したとして道交法違反(酒気帯び運転)に問われ、1審で有罪判決を受けた埼玉県小川町立中学校の元教諭の男性(50)(懲戒免職)に対し、東京高裁(金谷暁裁判長)が、14日に逆転無罪の判決を言い渡したことが分かった。
判決によると、男性は2010年11月、同県滑川町の駐車場で事故を起こした。呼気検査で基準値を超えるアルコールが検出されたため逮捕され、さいたま地裁熊谷支部で懲役5月、執行猶予3年を言い渡された。
同法違反が成立するには、運転者に酒気帯びの自覚があることが必要だが、金谷裁判長は、飲酒から事故まで15時間以上が経過し、事故時も男性自ら警察を呼ぶよう求めていた点を指摘。「飲酒を自覚している者にはそぐわない行動で、有罪とするには証拠が足りない」とした。