(朝鮮日報日本語版) ソウル大薬学部教授にも論文捏造疑惑
朝鮮日報日本語版 2012年6月6日(水)9時55分配信
ソウル大学が幹細胞論文の捏造(ねつぞう)疑惑を受けた教授たちに対する本格的な調査に着手する中、別の同大教授の論文をめぐっても捏造疑惑が提起されている。該当の教授は「些細なミスで、決して捏造ではない」と反論している。
ポステック(旧浦項工大)生物学研究情報センター(BRIC)の掲示板に5日「ソウル大薬学部の金相建(キム・サンゴン)教授が昨年11月に国際学術誌『分子薬物学』に発表した論文で、遺伝子分析の写真が重複して使われているように見える」という書き込みがあった。
ソウル大研究真実性委員会が調査中のソウル大獣医学部、姜秀庚(カン・スギョン)教授、康景宣(カン・ギョンソン)教授の論文捏造疑惑と似た内容だ。姜秀庚教授が2010年に写真捏造疑惑で論文を自主回収し、ソウル大の懲戒委員会から警告を受けたように、金相建教授も昨年9月、写真の重複掲載で論文を撤回した。
金相建教授はこれについて「論文の第1著者である博士課程の学生(中国人)から原本データを受け取り確認したところ、図を張り付ける際に1行ずれるという些細なミスがあったことを発見した。学術誌に原本データと追加の説明資料を送った」と話した。同教授は「あちらが夜なので電話はできなかったが(追加説明が)百パーセント受け入れられると確信している」と話した。
しかし、ソウル大のイ・ジュンシク研究次長は「薬学部で問題を調査しており、同学部の学部長が研究真実性委員会に情報提供し調査を依頼すれば、大学として調査を行う予定だ。現時点では金相建教授の件も姜秀庚教授の件と同様に、研究真実性委員会に持ち込まれる確率が高い」と話している。