教員不祥事:「あり方検討会」初会合 厳しい意見相次ぐ /静岡
毎日新聞 2012年6月17日(日)11時44分配信
相次ぐ教員不祥事を受け外部の有識者の意見を聞く「教育行政のあり方検討会」(座長、興直孝・静岡文化芸術大理事)の初会合が16日、県庁で開かれ、出席者から県教育委員会に対し、「直接現場から情報を得ているのか」「学校経営の視点が欠けている」など厳しい質問や意見が相次いだ。
この日は、検討会のメンバー9人のうち大阪府教育委員会委員長を務める陰山英男・立命館大教授ら8人が出席。県教委からは金子容子委員長や安倍徹教育長ら教育委員6人が顔をそろえ、県民オブザーバー12人も参加した。
陰山委員は、地域の学校運営協議会を活用している他県の事例を挙げ、「静岡県教委は自分たちだけで何とかしないといけないと考えており、効率が悪い」と指摘した。
一方、県教委側は「教育委員の活動が知られていない」「非常勤で、時間に余裕がない」などと主張。川勝平太知事との連携について、安倍教育長は「(コミュニケーションが)十分でなかった」と話した。
金子委員長は、教員向けの対策マニュアルを整備したことなどを念頭に「明るい展望が開けている」と不祥事の再発防止に自信を示したが、川勝知事は「私は楽観していない」と述べ食い違いをみせた。
検討会の模様はされ、会場の傍聴者約70人に加え、ネットで2125人が視聴した。【樋口淳也】
6月17日朝刊