<所得隠し>福岡大学が2100万円 受託研究費計上せず

<所得隠し>福岡大学が2100万円 受託研究費計上せず
毎日新聞 2012年6月28日(木)12時22分配信

 福岡大(福岡市)などを運営する学校法人「福岡大学」が、教員が企業から受け取った受託研究費約2100万円を計上しなかったとして、福岡国税局から所得隠しを指摘されていたことが28日、明らかになった。同大は修正申告した上で重加算税など約760万円を4月までに全額納付した。

 同大によると、指摘されたのは06〜10年度に複数の教員が大学を介さずに受け取った9件の受託研究費。通常、受託研究を受ける場合、企業などが大学に申請、学長名の口座に研究費を振り込むことになっていたが、9件は教員個人が契約し、個人口座に入金されていた。教員、大学双方とも申告していなかった。

 大学側の調査に教員らは「手続きが面倒だった」などと話し、私的流用はなかったという。同大広報課は「国税局から指摘があるまで分からなかった」としている。同大は教員らを厳重注意した他、追徴課税分は教員らが支払うという。

 他にも、同大が経費として計上した宿泊施設の設備改修費が経費と認められなかったなどの理由で約7億4000万円の申告漏れも指摘された。約1億8000万円を追徴課税され、全額納付した。【川島紘一】

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